- ——ユリウスで指導者のアルバイトを始めたきっかけを教えてください。
- 私自身がユリウスに通って、指導者の方に大変よくしてもらったからです。おかげで成績も上がり、志望大学にもの合格できました。今は大学院で南極海の海洋物理微細構造についての研究をしていますが、こうして好きな学問をできるのもユリウスでお世話になったからだと思っています。まだユリウスに通っていた高校生の頃から、いずれは自分も生徒の夢を叶えるお手伝いがしたいと思っていたので、大学に入学した4月からアルバイトを始めました。
- ——生徒からすぐ指導者になって、とまどいはありませんでしたか?
-
アルバイトの最初は研修からスタートします。まず指導の流れを教わり、指導のポイントなどを学んでから、先輩指導者を生徒役にした模擬指導を行います。模擬指導を何度も繰り返し、合格点をいただいて、ようやく指導者デビューとなりました。最初は緊張もしましたが、研修で十分にスキルアップできていたので、とまどうことなく指導に臨むことができました。
- ——職場はどんな雰囲気ですか?
- 指導者同士の横のつながりが強いと感じています。その理由は、生徒の指導は一人でできるものではないからでしょう。気づいたことを教えあったり、フォローをしたりといったお互いの協力があってこそ、生徒の成績アップにつながると思っています。何かあったときにはすぐ同僚や先輩に相談できるよう、話しやすい雰囲気を作ろうという意識が、スタッフ全員に浸透しているんです。おかげで当初は、私もずいぶん助けられました。今は指導者の後輩もできたので、こまめに声をかけて交流を図っています。
- ——忘れられない出来事があったら教えてください。
-
私が指導を担当した生徒から、初めて合格報告をもらった人のことは忘れられません。指導者になって3年目で、私が小学5年から担当した男の子でした。2月3日の朝、男の子が「志望の私立中学に合格した」と直接知らせてくれたのですが、「生まれて初めてうれしくて泣いた」と言うんです。男子小学生がうれし涙を流すって、余程のことだと思います。私も思わずもらい泣きをしてしまいました。
- ——アルバイトをしてよかったことは?
- 保護者の方と自然な会話ができるようになったことです。それまでは大人の人と話す機会があまりなく、どうしても構えてしまっていました。生徒だけでなく、自分も少しずつ成長しているんですね。今では「ぜひ我が子の担当に」といわれることもあり、指導者として信頼していただけているのがとてもうれしいです。研究との両立は時間のやりくりが難しくもありますが、期待を裏切らないよう頑張っていきます。